経緯
聴覚障害のある方が暮らしやすい社会を築くために、手話で会話や通訳ができる方を増やしていきたいという想いから誕生した「ミライロ・コネクトClub」。
「ミライロ・コネクトClub」では、聴覚障害のある経験豊富な講師や、聴覚障害のある親を持つ聴者の講師が丁寧に指導します。 また、Clubという名前には、受講者同士がクラブメンバーのように一体感を持って支え合いながら、楽しく勉強していきたいという想いが込められています。
今回は「ミライロ・コネクトClub」の手話講座を受講している3名に受講動機や講座の内容、今後の目標などをインタビューしました。
この記事は前編と後編に分かれているため、まずは2名をご紹介します。
(後編もぜひご一読ください!後編はこちらから)
Iさん
(手話初級前期講座 受講)
目標:手話通訳者
Q:手話を学習しようと思ったきっかけを教えてください。
きっかけは、祖母が老人性難聴だったことです。祖母との会話ではコミュニケーション(筆談)ボードを使用していました。しかし、家族との話が弾むと会話のスピードが速くなり、コミュニケーションボードを用いた筆談では追い付けない事が多くありました。そんな時、会話の内容が分からず悲しい表情を見せた祖母の顔を私は忘れられず、祖母のように意思疎通で困っている人の力になりたいと思い、手話を考えました。
また、そう感じたタイミングでアニメの『聲の形』を観て、手話表現の美しさや力強さを感じ、より一層手話への興味が湧きました。
Q:「ミライロ・コネクトClub」を知ったきっかけや受講動機を教えてください。
上記の理由がきっかけとなり、手話の勉強を独学で始めました。
当初、手話技能検定の資格取得に向けて勉強をしていましたが、
Q:講座の内容はいかがでしょうか?
以前、
初めは『対面よりも会話が遠慮がちになってしまうのではないか』
Q:講師の印象はいかがでしたか?
写真での印象は「少し怖そう」でしたが、
先生は毎回、受講者全員の表情をしっかり見ていて、
Q:講座を通しての今後の目標や今後の展望を教えてください。
新型コロナウイルスの流行により自宅にいる時間が増え、
Tさん
(手話中級講座 受講)
所属:薬学部大学生
Q:「ミライロ・コネクトClub」を知ったきっかけや受講動機を教えてください。
3年前、偶然 駅で手話で話をしているろう者と聴者を見かけて、今まで手話を見たことがなかったので関心を持ちました。
そこから独学で手話の学習を始め、3年間はYouTubeで学習していました。
しかし、モチベーションの維持が難しく、手話サークルに入りたいと思うようになりました。そこでインターネットで検索をしましたが、地域のサークルはコロナのため中止、オンラインでの開催を探していたところ、ミライロ・コネクトClubの手話講座を発見しました。
Q:講座の内容はいかがでしょうか?
初回の講座は、大変緊張しました。
特に、音のない世界に慣れることに緊張しました。
『手話=コミュニケーション』と思っていましたが、教わるごとに表情を含めてナチュラルな表現や聴覚障害の文化・旅行での話などさまざまなことを教えていただき、気づきや学びがありました。
Q:講師の印象はいかがでしょうか?
講師が優しかったので、自分の手話がぎこちなくても片言の表現でも読み取ろうとしてくれ、手話に対する自信が持てるようになりました。
Q:受講前後で手話の上達に変化はありましたか?
上達が早くなりました。
受講当初は、どうしても言葉に頼ってしまい、講師が筆談する内容に頼ってしまっていました。ですが、だんだん頼らずに自力で読み取れるようになってきました。
また、3年間独学で学習したYouTubeの手話動画のレベルが高く感じていましたが、本講座を受講して1年経ち、ろう者の話の内容をだいたい読み取れるようになりました。
Q:講座を通しての今後の目標や今後の展望を教えてください。
私自身、音声言語である日本語で生活しているため、日本語から手話に変換するとろう者が使う手話とは異なる手話になってしまいます。
今後は、ろう者が手話で話している表現を自然と出せるように頑張ろうと思っています。
2021年の全国手話検定試験では2級に挑戦したので、それ以上の級も受けたいと考えています。そして、将来は仕事上患者と接するため、手話でコミュニケーションを取り、手話通訳士の資格も取得した薬剤師になりたいです。
後編の公開もお楽しみに!
◇手話を学びたい方へ!
ミライロ・コネクトClubでは、自分のレベルに合わせた内容を学習することができます。