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2020年11月02日

LGBTの意味とは?

ミライロ

2023年7月25日追記)
本文中の「LGBT」を「LGBTQ+」に変更しました。
また、一部内容も更新しております。

 

皆さんは 「LGBTQ+」 という言葉を聞いたことはありますか?

LGBTQ+とは

LGBTQ+とは「レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダー、クイア、クエスチョニング」の頭文字をとった言葉です。

性的マイノリティ(性的少数者)を表す総称のひとつとしても使われることがあります。

近年では、「Sexual Orientation and Gender Identity」の略である SOGI(ソジ・ソギ)やという言葉も認識されるようになってきました。


まずは、性的マイノリティを説明する際に使う単語の意味をご紹介します。

  • 性的指向:Sexual Orientation
    恋愛や性愛の対象が、どのような性の人に向いているか
    例)
    恋愛対象は男性
    恋愛対象は女性
    男性or女性に対して恋愛感情は抱くが、性的欲求を抱かない(ノンセクシャル)
    男性or女性に対して恋愛感情の有無は問わないが、性的欲求を抱かない(アセクシュアル)
    ※ほかにもたくさんの性的指向があります
  • 性自認:Gender Identity
    自分の性別をどのように認識しているか

  • 身体の性的特徴:Sex Characteristics
    身体は男性・女性・もしくはその両方など、どのような特徴をもっているか

  • 性表現:Gender Expression
    社会的にどのように性別を表現するか、ふるまうか
    例)
    ・性自認は女or男で、いわゆる「女性らしい」と言われるような服を自分の意思で着ている。
    ・性自認は女or男で、いわゆる「男らしい」と言われるような服を自分の意思で着ている。
    ※ほかにもたくさんの性表現があります



それでは具体的にどのような方々がいるのか、一部をご紹介します。

  • L(レズビアン)
    自分を女性として自認し、恋愛や性愛の対象が女性である性のあり方。「女性同性愛者」とも呼ばれる。
  • G(ゲイ)
    自分を男性として自認し、恋愛や性愛の対象が男性である性のあり方。「男性同性愛者」とも呼ばれる。
  • B(バイセクシュアル)
    男女両方とも好きになる性のあり方。「両性愛者」とも呼ばれる。
  • T(トランスジェンダー)
    こころとからだの性が一致していない人のことを指す。
  • Q(クエスチョニング・クィア)
    自分自身の性自認や性指向が定まっていない、またはあえて定めていない人のことを指す。「Queer(クィア)」、「Questioning(クエスチョニング)」とも呼ばれる。

    上記以外に「SOGI(ソジ・ソギ)」という言葉もある。「Sexual Orientation(性的指向)」と「Gender Identity(性自認)」からとったもの。

    LGBTQ+は「人」に対してカテゴライズする用語であるのに対して、SOGIは「どんな性指向なのか」「自分はどのような性自認をしているのか」などの「状態」を示しているといわれている。


上記のように、性的指向や性自認などには多様性があることから「性はグラデーション」とも言われ、6色の虹色をアイコンとして用いられることが多くあります。
LGBTQ+について調べると虹色のロゴマークやアイテムをたくさん見つけることができるのではないでしょうか?


画像 レインボーの紐を手首につけた二人が手をつなぐ様子

LGBTQ+の方々が抱える問題

性に対する多様性が増していく中、LGBTQ+の方々はあらゆる場面で問題に出会います。
どのような問題が起こっているのでしょうか。一部をお伝えします。

職場で起こる問題

・プライベートの話をしづらい
・(LGBの場合)異性愛者としてふるまわなければならない
・(Tの場合)自認する性別と異なる性別でふるまわなければならない
・相談先がない
などの困りごとを感じていると回答されています。
※その他回答は下記資料をご確認ください。


また、職場で見聞きした経験のあるハラスメントの内容として
「同性愛やトランスジェンダーをネタにした冗談、からかい」などいわゆるSOGIハラを見聞きしたことがあると答えた人は、LGBの19.2%、Tの24.8%にのぼります。特にゲイの11.9%、トランスジェンダーの8.9%が実際に自分が経験したことがあると答えています。

◆参照 厚生労働省「多様な人材が活躍できる 職場環境に関する企業の事例集 ~性的マイノリティに関する取組事例~」5ページ

上記のようなSOGIハラや、LGBTQ+に関する正しい理解がないために起こる意識面での問題が挙げられます。

書類手続きで起こる問題

行政手続きにおいても課題が挙げられます。

参議院常任委員会調査室の調査によると身分証明書において戸籍上の性別の記載があったり、公的書類に戸籍上の性別の記入を求められたりする場面は多々あり、本人の意思とは無関係にトランスジェンダーであることが発覚してしまうおそれがあります。
意識面だけでなくハードや制度の部分においても問題があると言えます。

◆参照 参議院常任委員会調査室・特別調査室「LGBTの現状と課題」

 

無意識に傷つけないためには

もちろん“かわいらしいもの”が好きな男性もいますし、“かっこいいもの”が好きな女性もいます。一括りに「〇〇なものが好きだからLGBTQ+」と決めつけることは、人を傷つけます。

間違った知識や理解によりLGBTQ+当事者はもちろん、当事者でなくても、世間のイメージや思い込みから傷ついてしまったり、無意識のうちに誰かを傷つけている場合があります。

多様性を理解するための第一歩として、正しい知識の入手や正しい理解が必要であると私たちは考えています。

 

まとめ

LGBTQ+の方々をはじめとして、多様性を理解し適切に向き合うことが、大切です。

LGBTQ+の方々に対する適切な対応マナーを学んでみたい方には「LGBTQ+対応マナー研修」がおすすめです。基礎的な用語やこれまでの歴史、職場における対応方法や具体的な取り組み事例などを総合的に学ぶことができます。詳しくはこちらのページをご確認ください。

また、多様な方々への向き合い方を学ぶユニバーサルマナー検定があります。
障害のある当事者講師が講義内容を監修することで、記憶に残りやすく、身につきやすい内容となっています。

画像 ユニバーサルマナー検定 詳細