ノウハウ
2021年06月01日

本当に必要な、施設のバリアフリー情報発信のポイント

ミライロ

ここ数年、様々な教育機関や施設で、バリアフリー情報の発信が意識されていると感じます。

しかし、まだまだ障害のある当事者目線で見ると、分かりづらいな、惜しい…!と感じる発信をしている施設が多くあります。

そこで本記事では、様々な施設で現地調査をし、バリアフリー情報の発信を行ってきた実績から得たノウハウを、お伝えできればと思っています。

見やすい!分かりやすい!バリアフリー情報の発信のポイント

では具体的に、どのようなことを意識して情報発信をするべきなのか、ポイントの一部をご紹介します。

1、『選択肢』を提供する

例えば、車いすユーザーといっても障害の程度により、施設を利用できる条件は各個人で異なります。発信をする側で『入れる・入れない』や『行ける・行けない』を決めつけるのではなく、あくまで施設の状況を発信することを意識し、選択肢を提供することが大切です。

また、その施設で快適に過ごすことができるかを、事前に知りたい方は多くいます。冊子やパンフレットを現地で配布するだけでなく、Webページで公開することも選択肢の提供につながります。Webページで情報を発信する場合は、視覚障害のある方にも配慮した発信方法が求められます。

画像 ウェブで公開しているバリアフリーマップ

2、発信する情報の『優先順位』を考える

あれもこれも発信したいという思いから、たくさんの情報を詰め込みすぎているマップやガイドブックをよく見かけます。

障害のある当事者にとって、施設利用の際に知りたい情報は何か。そして、その施設の分かりづらい部分はどこなのか。実際に施設を確認し、発信する情報に優先順位をつけることが大切です。

また、デザインの工夫として、当事者にとって重要な情報は文字の大きさを変える・ピクトサインの大きさを変えるなども優先順位をつけるための効果的な方法になります。

画像 それぞれ大きさやデザインが違うピクトサイン

3、見やすい『デザイン』を意識する

見やすいフォントを使用することで、マップ全体が見やすい印象になります。また、文字が密集しないよう、行間や字間を適切にすることで、より見やすい印象を与えることができます。

また、色覚特性といって、色を見分けづらい方がいます。色で区分けなどを表す場合は、色覚特性の方も区別しやすいカラーユニバーサルデザインに配慮することや、色に左右されない柄を使って表現することが必要です。

画像 カラーユニバーサルデザインに配慮した地図

まとめ

どの部分が構造や動線として分かりづらいか、利用者にとってその施設の利用目的は何か・・・それは、施設ごとに異なります。

本当に必要なバリアフリー情報は、施設を利用する当事者目線で発信する情報です。その施設や場所に合わせた適切な情報発信を行い、多様な方々が過ごしやすく、楽しめるような情報を提供していけたらいいですよね。

株式会社ミライロでは、障害のある当事者の声をもとにしたバリアフリー情報の発信を行っています。
お好きな日程でご相談いただますので、詳しく聞きたい方や、バリアフリー情報発信の方法についてお悩みの方は、ぜひ相談会へお申込みくださいませ。
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