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「ミライロ・コネクト」がコニカミノルタの提供する医療機関向けコミュニケーション支援サービス「MELON」と連携

作成者: ミライロ・コネクト|2025.09.25(木)

株式会社ミライロ(本社:場所大阪市淀川区、以下「ミライロ」)は、ミライロ・コネクト事業(※1)の一環として、コニカミノルタ株式会社(以下、「コニカミノルタ」)が医療機関向けに提供するコミュニケーション支援サービス「MELON(※2)」との連携を開始しました。この連携による「MELON x ミライロ」(以下、「本サービス」)を導入することによって、医療機関は外国語のみならず、手話による対応が実現されます。

(※1)主に聴覚に障害のある方々のコミュニケーションにおけるバリアを解消するための事業です。手話や文字による遠隔通訳サービス、通訳派遣サービス、情報保障コンサルティング、手話講座を事業として行っている。

(※2)MELON:医療機関向けのコミュニケーション支援サービスで、タブレット端末を活用し多言語でのコミュニケーションを行うことが出来るサービス。主な特長として「医療通訳」「機械通訳」の機能があり、外国語を話す患者との「診察」「説明」「問診」「受付対応」などがスムーズに行える。

背景:医療機関における手話通訳ニーズの高まり

2024年の改正障害者差別解消法の施行により、民間企業にも障害者への合理的配慮の提供が義務化され、医療機関にもその対応が求められています。

また、2025年6月には手話施策推進法(※3)が施行され、手話の言語的な地位が確立するとともに、11月には「第25回夏季デフリンピック競技大会東京2025」の開催が控えており、聴覚障害者への理解促進が加速しています。

(※3)手話施策推進法:手話を「言語」として法的に位置づけ、その普及・推進を図ることを目的とする法律。

一部の医療機関では専任の手話通訳者が常駐していますが、その数は全国でもごくわずかで、人員も十分とは言えません。入院・外来対応に加え、緊急時に対応しきれない場合もあります。こうした中、聴覚障害者が医療機関を利用する際に必要な手話通訳を確保できないケースは依然として多く、通訳を求める患者にとっても、合理的配慮を提供したい医療機関にとっても大きな課題となっています。

<具体例>

  • 自治体の制度で事前予約が必須な場合、当日受診では通訳が間に合わない。
  • 入院中の突発的な説明にすぐ対応できない。
  • 救急外来や救急搬送など緊急時に、通訳者の手配ができない。
  • 地域コミュニティの中で診療情報が知られる可能性がある。

2024年4月1日に改正障害者差別解消法が施行された際、厚生労働省は、「環境の整備」と「合理的配慮の提供」を両輪として進めることが重要であるとの指針を発表しています。本サービスの活用により、聴覚障害者の利便性向上につながることと同時に、医療機関側の「環境の整備」が実現されます。

障害者差別解消法医療関係事業者向けガイドライン
(p.7参照)第2 障害を理由とする不当な差別的取扱い及び合理的配慮の基本的な考え方
(2)合理的配慮 ①合理的配慮の基本的な考え方 

MELON×ミライロの取り組み

このような課題やニーズの高まりに対し、コニカミノルタが提供する医療機関向けコミュニケーション支援サービス「MELON」の遠隔通訳基盤と、ミライロが持つ専門性の高い手話通訳ネットワークの連携を通じて、遠隔から即時に手話通訳者が対応できる仕組みを構築しました。

本サービスを通して、コミュニケーションのバリアを低減し、患者と医療従事者の双方向コミュニケーションを支援することで、誰もが安心して医療を受けられる未来を築いていきます。

今後の展望

各自治体の手話通訳制度や地域の手話通訳派遣、病院内の設置手話通訳など、既存の取り組みや現場の通訳者の役割を尊重しつつ、聴覚障害者にとっての新たな選択肢のひとつとして活用いただくことで、本サービスは既存の通訳が不足する部分を補っていきます。これにより、従来は対応が難しかった場面にも通訳を届け、聴覚障害者が安心して医療を受けられる環境を広げていきます。さらに、医療現場にとどまらず、行政や教育、地域生活など多様な場面でのコミュニケーションバリアを減らし、誰もが暮らしやすい社会の実現に貢献してまいります。

お問い合わせ先

〇本サービスに関するお問い合わせ先
コニカミノルタジャパン株式会社
医療機関向けコミュニケーション支援サービス MELON
サポートEメール:melon-support@gcp.konicaminolta.com

〇本記事に関するお問い合わせ先
株式会社ミライロ
経営企画部広報担当
mail: press@mirairo.co.jp