株式会社ミライロ(本社:大阪府大阪市、代表取締役:垣内俊哉、以下ミライロ)は、障害のある当事者の知見を製品の開発・検証に活かせる「ミライロ・リサーチ」を、企業のインクルーシブデザイン推進を支援するサービスとして提供しています。この度、株式会社ロッテ(東京都新宿区、代表取締役社長執行役員:中島英樹、以下ロッテ)は、「ミライロ・リサーチ」を活用し、ミライロの調査協力のもと、商品名や賞味期限等の記載位置を指で触って把握できる日本初(※1)の新たなしくみ「ココヨム」を開発されました。「ココヨム」を導入した商品は2026年9月より順次発売予定です。当事者の声を起点にした企画・検証プロセスを経て生まれた「ココヨム」は、「ミライロ・リサーチ」が企業の商品開発や改善現場でどのように価値を発揮し、担当者の意思決定を支えているかを示す事例と言えます。
(※1)ロッテ社による公開情報の調査に基づく 2026年5月26日時点
視覚障害者の間では、スマートフォンのカメラでテキストを読み取る「読み上げアプリ」が広く普及していますが、商品パッケージには情報が多く、「知りたい情報がどこに書かれているのか分からず、カメラをどこにかざせばよいか分からない」という課題が根強く存在しています。ミライロはパートナーとして「ミライロ・リサーチ」のソリューションをロッテに提供。ロッテは、視覚に障害のある当事者への複数回のインタビューとモニター調査を実施し、当事者の言葉から課題を具体化する中で、開発チームが溝の形状や配置、読み上げアプリとの親和性を検証し、実際の使いやすさに基づいたデザインへと落とし込みました。開発を進める中で、このしくみは加齢により視力が落ちた方やアレルギー情報を確認したい方など、より多くの人に役立つ可能性があることも分かってきました。
「ココヨム」は、箱パッケージの特定の箇所に指で触ってすぐに認識できる四角い溝を施し、商品名やアレルギーなどの情報を記載するしくみです。特別な技術を必要とせず様々な紙箱パッケージへの実装が可能で、視覚に障害のある方々が日常的に使う「読み上げアプリ」や拡大鏡を溝にかざすだけで、知りたい商品情報にスムーズにアクセスできます。
(※2)視覚障害のある当事者へのインタビュー結果より(ロッテ調べ)
「ミライロ・リサーチ」を通じた検証の過程では、「どこを読み取ればいいかすぐに分かる」「普段使っているアプリがそのまま使えるのが嬉しい」「自分で詳細を確認して選べる安心感がある」といった声が当事者の方々から多く寄せられ、実感を伴う高い評価を得ています。当事者の利便性を真に向上させるには、一企業の取り組みにとどまらず、業界・企業の垣根を越えた共通のしくみとなることが不可欠です。ミライロは今後も「ミライロ・リサーチ」を通じて、共感する企業への「ココヨム」導入を後押しし、誰もが必要な商品情報にすぐアクセスできる社会の実現を目指してまいります。
「自力で情報を得ることは諦めている。でも本当は自分で選びたい」。そんな視覚障害者の方の切実な声に触れ、何としても力になりたいと思いました。着想から2年、困難な道のりでしたが、結果として視覚に障害のある方はもちろん、アレルギーをお持ちの方など、多くの方に喜んでいただけるしくみができたと思います。検証の中で当事者の方から、『ロッテ商品だけでなく、すべての商品に同じようにココヨムが導入されてほしい』という言葉を頂きました。今回の導入はスタート地点です。企業や国の垣根を越えて幅広く導入を呼びかけ、誰もがすぐに知りたい商品情報へアクセスできる社会を『当たり前』にしていきたいと考えています。
「障害のある当事者の視点からパートナーとして開発に協力させていただきました。晴眼者がパッケージを見て味や賞味期限を確認するように、視覚障害者もそういった情報を必要としています。カメラを向けてテキスト情報を読み上げる技術が普及した現代でも、情報の記載場所が分からず、当事者モニター調査では『形が同じだと何味か分からなくなる』『商品名だけでは中身が想像できない』『個包装かと思ったら違った』など、日常生活での判別の難しさが数多く寄せられました。こうした課題に対し、賞味期限やアレルギー等の位置を触覚で特定できる溝加工『ココヨム』は、迷わず瞬時にカメラをかざすべき場所へ導く画期的なしくみです。今後、このしくみが企業の垣根を超えた業界標準へと発展し、誰もが等しく情報を得られるインクルーシブ社会の共通インフラとなることを願っています。」
株式会社ミライロ コーポレート部 広報担当
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