平成30年7月豪雨(西日本豪雨)における障害のある方々の困りごと調査を実施しました

<調査の背景>

平成30年7月豪雨(西日本豪雨)から、もうすぐ1ヶ月が経ちます。多くの方が被害にあわれ、今も避難を余儀なくされている方がいます。移動に不自由を感じている障害のある方にとっては、避難や避難所での生活において多くの課題が見られます。今回の調査では、障害のある方が、豪雨災害に際し、どのような部分に困難に感じ、支援や対策を期待しているのかを明らかにして、今後の災害対策に活用するために実施しました。

  • 対象者:ミライロ・リサーチモニター(障害のある当事者モニター)
  • 調査方法:WEBアンケート
  • アンケート実施期間:2018年7月20日~2018年7月27日

<調査サマリー>

[1]今回の豪雨や浸水被害に対し、全体の約9割が「とても不安に感じた」「どちらかというと不安に感じた」と回答。
[2]不安に感じた理由については、全体の約6割が「歩行や移動が難しく、無事に避難できるかどうか分からない」と回答。聴覚障害のある方においては、「災害や避難に関する最新の情報を受け取りづらい」という回答が多く見られた。
[3]全体の約8割が、避難指示・勧告の情報を「すぐに入手できた」と回答。
[4]全体の約5割が、避難指示・勧告の情報を「テレビで見た」と回答。
[5]避難指示・勧告を受けた人のうち、約8割が「安全の確保ができなかった」と回答。
[6]防災において希望する配慮については、障害種別ごとの特徴がみられた。主に「移動のサポート」「情報保障のサポート」「避難所でのサポート」について意見が挙がった。

[1]今回の豪雨や浸水被害に対し、全体の約9割が「とても不安に感じた」「どちらかというと不安に感じた」と回答。

平成30年7月豪雨(西日本豪雨)における障害のある方々の困りごと調査を実施しました

今回の豪雨や浸水被害に対し、全体の約9割が「とても不安に感じた」「どちらかというと不安に感じた」と回答。

[2]不安に感じた理由については、障害者全体の約6割が「歩行や移動が難しく、無事に避難できるかどうか分からない」と回答。聴覚障害のある方においては、「災害や避難に関する最新の情報を受け取りづらい」という回答が多く見られた。

平成30年7月豪雨(西日本豪雨)における障害のある方々の困りごと調査を実施しました

「とても不安に感じた」「どちらかというと不安に感じた」と回答した人の理由として、「歩行や移動が難しく、無事に避難できるかどうか分からない」という人が全体の約6割に及んだ。また、障害種別ごとに不安に感じた理由の特徴が見られた。

【肢体不自由の方が不安に感じた理由】

平成30年7月豪雨(西日本豪雨)における障害のある方々の困りごと調査を実施しました

肢体不自由の方の約9割が、「歩行や移動が難しく、無事に避難できるかどうかわからない」ことに不安を感じたと回答。

【視覚障害のある方が不安に感じた理由】

平成30年7月豪雨(西日本豪雨)における障害のある方々の困りごと調査を実施しました

視覚障害のある方の約7割が、「歩行や移動が難しく、無事に避難できるかどうかわからない」ことに不安を感じたと回答。また約6割が、「避難所がバリアフリー化しているかわからない、またはできていない」ことに不安と回答した。

【聴覚障害のある方が不安に感じた理由】

平成30年7月豪雨(西日本豪雨)における障害のある方々の困りごと調査を実施しました

聴覚障害のある方の約7割が、「災害や避難に関する最新の情報を受け取りづらい」ことに不安を感じたと回答。

【精神障害のある方が不安に感じた理由】

平成30年7月豪雨(西日本豪雨)における障害のある方々の困りごと調査を実施しました

精神障害のある方の約6割が、「どうしたらいいかわからない」ことに不安を感じたと回答。また約5割が、「避難する時に周りへ迷惑をかけてしまいそう」ということに不安と回答した。

【知的障害のある方が不安に感じた理由】

平成30年7月豪雨(西日本豪雨)における障害のある方々の困りごと調査を実施しました

知的障害のある方の約5割が、「避難する時に周りへ迷惑をかけてしまいそう」「どうしたらいいかわからない」ということに不安と回答。

【内部障害のある方が不安に感じた理由】

平成30年7月豪雨(西日本豪雨)における障害のある方々の困りごと調査を実施しました

内部障害のある方の約6割が、「歩行や移動が難しく、無事に避難できるかどうかわからない」ことに不安と回答。

【発達障害のある方が不安に感じた理由】

平成30年7月豪雨(西日本豪雨)における障害のある方々の困りごと調査を実施しました

発達障害のある方の約7割が、「避難する時に周りへ迷惑をかけてしまいそう」ということに不安と回答。

[3]全体の約8割が、避難指示・勧告の情報をすぐに入手できたと回答。

 

平成30年7月豪雨(西日本豪雨)における障害のある方々の困りごと調査を実施しました

避難指示・勧告の情報はすぐに手に入ったかという質問に対して、回答者の83%が、「すぐに入手できた」と回答した。入手できなかった方の理由については、「リアルタイムで情報を入手する方法が分からなかった」という回答が見られた。

<「いいえ」と答えた人の理由>

(※一部抜粋)
・テレビのニュースで見つけられなかった。福岡市のホームページを見て知った。(福岡県、30代女性、精神障害)
・スマートフォンでの情報はあったけれど、的確な地域の情報は曖昧なままで、自分の住んでいる場所が当てはまるか分からなかった。(兵庫県、20代女性、肢体不自由)
・防災スピーカーは近所にあるが、雨の音でかき消された。(兵庫県、50代男性、肢体不自由)
・現時点では、テレビの上に流れる緊急ニュースしか、リアルタイムで情報を得る方法を知らない。(愛知県、30代男性、聴覚障害)

[4]全体の約5割が、避難指示・勧告の情報を「テレビで見た」と回答。

平成30年7月豪雨(西日本豪雨)における障害のある方々の困りごと調査を実施しました

避難指示・勧告の認知経路について、46%が「テレビで見た」、29%が「ネットニュースで見た」「SNSで知った」と回答した。その他の意見では、「各通信キャリアの緊急速報メールで知った」という回答が多く見られた。

[5]避難指示・勧告を受けた人のうち、約8割が「すぐに安全の確保をしなかった」と回答。

平成30年7月豪雨(西日本豪雨)における障害のある方々の困りごと調査を実施しました
避難指示・勧告を受けた人のうち、79%が「すぐに安全の確保をしなかった」と回答。その理由として、「避難所まで一人で移動することが困難」「避難所がバリアフリー対応かが不安」という意見が多く見られた。

<「はい」と回答した人の理由>

(※一部抜粋)
・介助者に自宅の2階にあげてもらった。(広島県、20代女性、肢体不自由)
・高台にある病院に入院していたため、逃げる必要がなかった。(兵庫県、20代女性、肢体不自由)
・避難所へ行った。(広島県、30代女性、聴覚障害)(広島県、40代男性、聴覚障害)

<「いいえ」と回答した人の理由>

(※一部抜粋)
・避難場所が遠く、歩いていくには難しかった。また、高齢の母も一緒だったので、結局、避難しなかった。避難場所に行っても、視覚障害があると、周囲に迷惑がかかるかもしれないと思い、避難できなかった。(福岡県、50代女性、視覚障害)
・夫婦とも全盲です。盲導犬・小鳥もいて、避難所には行けなかったため、2階に避難した。(岡山県、60代以上男性、視覚障害)
・地域に避難所があるが、バリアフリーではないため、避難するのが困難であった。(広島県、10代女性、肢体不自由)
・避難指示、避難勧告などの違いがわからず、どのような行動をすれば良いかわからなかった。(福岡県、30代女性、精神障害)
・自宅がマンションの4階なのでエレベーターが止まると車いすで移動ができなくなる。 段差などは助けてもらうことで一時的には解決出来るが、バリアフリートイレがないと避難できない。(京都府、10代女性、肢体不自由)
・避難支援の登録をしているが、市や自治体から何も連絡がなかった。(大阪府、40代女性、肢体不自由)
・ウェブサイトを見ても、自分の住んでいる場所がどこの学区に属しているかが分からず、避難指示が出ても自分の住んでいる学区かどうかは、人から教えてもらうまで分からなかった。(京都府、20代女性、視覚障害)
・避難勧告、指示の放送(連絡)があった時には、もう道路は車いすのフットレストあたりまでの水浸しになっていて、車いすで避難所まで逃げられる状態では無かった。自宅にはペットも居るため、重度障害の私とペットを引き連れての避難は厳しかった。また、仕事で全国を飛び回っているが、今回はまだ自宅で、介助者も居たから良かったけれど、出張先や屋外で防災にあった時に、介助者の有無、避難先、避難経路、避難指示、勧告の情報が入ってこず、避難出来ないと言う事もあり得ると思った。とにかく情報がなかなか入ってこない、又は情報が入るのが遅いのが1番怖かった。(兵庫県、20代女性、肢体不自由)

[6]防災において希望する配慮については、障害種別ごとの特徴がみられた。主に「移動のサポート」「情報保障のサポート」「避難所でのサポート」について意見が挙がった。

Q:自宅待機や避難の中で、困ったことや、これからの防災対策において希望する配慮があれば、教えてください。(※一部抜粋)

【肢体不自由の方が希望する配慮】

●避難ルートや避難場所の情報を明確に提示することが必要
●一人で避難することが困難なため、自治体でサポートできる仕組みの整備が必要
●避難所のバリアフリー整備(車いす対応トイレ、電動ベッドの設置等)が必要

・避難所のバリアフリー整備を進めてほしい。特にトイレ環境が心配。(神奈川県、10代女性、肢体不自由/内部障害)
・一人で動くことが困難なので、緊急時、すぐに助けてくれる人が近くにいなかったらどうしようという不安がある。自治体を含め、どういった支援があるのか知りたい。(大阪府、30代女性、肢体不自由)
・避難できる安全な道を具体的に教えてほしい。(福岡県、20代女性、肢体不自由)
・障害者はどこに避難するべきなのかを明確にしてほしい。例えばどこの病院なら受け入れてくれるなど、事前に自治体から情報を得たい。(東京都、40代女性、肢体不自由)
・障害者や高齢者など、避難困難者に対して防災ラジオの無償貸与など支援をしてほしい。(兵庫県、50代男性、肢体不自由)
・自宅が急勾配で、肢体不自由の私は、避難所まで車移動しか手段がない。避難所に行っても、床には座れない。和式トイレは使えない、夜だけCPAP(持続陽圧呼吸療法)を使うなど、一般の人と同じには過ごせない。福祉避難所は、長期になった場合だけ開設されるようだが、土石流危険区域に生活しているため、不安がある。(鹿児島県、50代女性、肢体不自由)
・下肢障害のため車での避難ができなければ、避難したくても手段がない。また、避難所がバリアフリーであるかが気になる。その他、避難ができたとしても他の避難所利用者に迷惑がかかったりする可能性がある故に避難所へ行くことは躊躇する。(福岡県、40代女性、肢体不自由)
・高台にあるため、坂や階段が多く、指定避難所まで行く事が困難。(長崎県、50代女性、肢体不自由/内部障害)
・障害者が避難できる施設や受け入れてくれる施設の一覧が知りたいと思った。(東京都、50代女性、肢体不自由)
・私は避難とは関係ない地域に住んでおりますが、避難予定の小学校まで自力で歩く事ができない為、誰に車いすを押してもらうのか?どこかに登録するなど、何かしらしなければと感じた。自宅待機の際も、水を運ぶなどできないので不安です。(北海道、50代女性、肢体不自由)
・関東在中のため、被害には遭っていないが、電動車椅子なのでもし自宅(マンション5階)で地震や火事があり、エレベーターが止まった時にどうする事も出来ないので、自治体で助けてもらえるような仕組みがほしい。(千葉県、20代女性、肢体不自由)
・福祉避難所を整備して、障害者へ場所と移動方法を教えてほしい。車いす対応トイレ、褥瘡防止マットのある電動ベッドを複数設置してほしい。(兵庫県、50代女性、肢体不自由)

【視覚障害のある方が希望する配慮】

●情報の伝達に工夫が必要(スマートフォンの防災情報を自動読み上げ機能対応にしてほしい)
●視覚障害者の所在リストを準備し、電話等で安否情報の確認が必要

・スマートフォンで防災情報を受信した際に、「緊急地震速報です」「○○警報が発令(解除)されました」など自動的に読み上げる設定があると良いと感じた。突然の警報音に驚いてパニックになったり、睡眠中など咄嗟の判断や行動が難しかったりするときは、音声でのアナウンスは分かりやすい。(兵庫県、20代男性、視覚障害)
・町内・市内で、障害を持つ人達をせめて近所にいることを把握出来るような機能があると良い。(群馬県、40代女性、視覚障害)
・要援護者名簿登録をしているので、避難準備などの警報が出る頃に、一度、安否確認の電話をくださると、安心。(兵庫県、50代女性)

【聴覚障害のある方が希望する配慮】

●防災無線が聞こえないため、回転等や文字表示装置を導入して、周りと同じ情報を得られる工夫が必要
●避難所での生活では、情報を確保するために、手話通訳者や要約筆記者のサポートが必要

・聴覚に障害があるため、入ってくる情報が限られてくるので自治体もSNSを活用して随時、最新情報を流してほしい。(大阪府、40代女性、聴覚障害)
・回転灯や、文字表示装置を導入し、周りと同じ情報が得られるようにしてほしい。(愛知県、20代女性、聴覚障害)
・手話通訳者がいたら安心。手話通訳者がいなくても、聴覚障害者に対しての情報保障を確保できたらいい。(京都府、50代女性、聴覚障害)
・手話で避難警告の伝達や、避難所での情報保障がほしい。(神奈川県、60代以上女性、聴覚障害)
・聴こえないのでネット検索で情報を得ると思う。停電が長引いたときにPCやスマホのバッテリーがなくなったらその途端に情報が無くなってしまう。また災害の時はフリーWi-Fiとか充電できる所が出ると思うが、その情報がほしい。(防災無線の放送では意味がない)(千葉県、40代女性、聴覚障害)
・感音性難聴のため、補聴器をつけても機械を通した音(防災無線・パトカーなどの拡声器の声・ラジオ・テレビの音声など)は全く内容が理解できない。マスク越しでは声も聞き取れないので、災害時に医療関係や救助者の呼び掛けが聞こえなかったら……と考えると、かなり不安があります。 (補聴器は水に弱いので、雨にあたると役立ちません) 室内にいても、防災無線の音声が文字化されて伝わる装置のようなものがあればと思います。(兵庫県、40代女性、聴覚障害)
・聴覚障害者に向けた最新情報。家族がGPS機能を使い居場所を把握するものなど。 「手話ができます」「耳が聞こえません」をスカーフに蛍光塗料を使い、暗闇でも後ろからでも見えはっきりとわかるものがあると良い。(東京都、40代女性、聴覚障害)

【内部障害のある方が希望する配慮】

●外見からは障害の有無が判断しづらいため、周囲から誤解されやすい
●ストーマ袋を交換する道具や、プライバシーに配慮したスペースが必要

・膀胱直腸障害なのでカテーテルがないと終わる。(神奈川県、30代男性、内部障害)
・私の疾患に対して生命維持に必須の薬剤は、未使用時は要冷蔵なので、薬の品質を保つことにデリケートです。長時間、食事を摂らないことが、意識喪失・昏睡につながります。生命維持のための薬剤を安定して保管するには、冷蔵庫が必要です。低血糖になっている時は動くことがかえって危険なので、手助けが必要。(兵庫県、30代女性、内部障害/精神障害)
・独り暮らしなので、助けがない。 近所の人も高齢。毎日飲まなきゃいけない薬が手に入るか心配。(埼玉県、60代男性、内部障害)
・私は内部障害のため、見た目には健常者と変わらない。体格もいいため、障害者だという扱いをきちんとしてもらえるのか不安があります。人工肛門のケアがきちんとできる環境を確保してくれる避難所があれば安心なのですが。また、脱水症状が体調悪化に大きく影響するため、夏場はクーラー等が必須。それもわかっていただきにくいので、心配しています。(大阪府、30代女性、内部障害)
・内部障害の為に、周りが障害に気付きにくく、必要な支援が受けづらいのではないかと不安。また普段飲んでいる薬や酸素ボンベなどの支援がなさそう。(大阪府、30代女性、内部障害)

【発達障害のある方が希望する配慮】

●困っていてもなかなか言葉で説明するのが苦手なため、あらかじめ配慮が必要な人がいないかを確認することが必要
●人が多く、にぎやかな所が苦手なため、パーティションや仕切りを設置し、落ち着ける場所を確保することが必要

・娘は発達障害で、環境の変化や災害の恐怖で心のバランスを崩しやすい。もし避難所に行くことになった場合、他の人と同じように我慢したり状況に適応したりすることが困難だと思います。災害で大変な時に他の人に理解や協力を求めるのは心苦しく、避難所に行くことをためらってしまうと思います。可能であれば、障害を持つ人と家族だけが過ごせる場所を確保してもらえるとありがたいと思います。(大阪府、30歳女性、発達障害(娘))

【知的障害のある方が希望する配慮】

●服薬の有無の確認が必要
●人が多く、にぎやかな所が苦手なため、パーティションや仕切りを設置し、落ち着ける場所を確保することが必要

・避難の際、紙おむつやてんかんの薬など確保できるか、食物アレルギーもあるため、自分に合ったものが食べられるものがあるかが不安。周りの状況を把握するのが難しいため、避難所で騒いだり、夜中に大声を出したりしてしまう。避難所での生活は絶対に無理。障害がある人、高齢者などの避難所を作ってほしい。(石川県、10代男性、知的障害/肢体不自由)
・現在、何か起こっても避難所には行けない。知らない場所・人・大勢の人は苦手で、大声を出す可能性がある。どうすればいいのかはわからない。(兵庫県、50代女性、知的障害)
・障害者専用の避難所があればありがたい。とにかく環境が違うとパニックになるので。(大阪府、10代男性、知的障害/精神障害)

考察

災害時において障害者の命を守るためには、「環境・意識・情報の壁の解消」と「サポートする側及びされる側に対する、双方へのアプローチ」が求められる。
環境の壁においては、避難所・商業施設・学校・自宅などの施設や設備を整えることである。車いす利用者など、歩行が不自由な人が避難する際、妨げにならないよう、できるだけ段差を解消することが求められる。浸水や津波への対策として、有効であるのは縦移動であるが、エレベーターが停止し使用不可となった場合を想定し、介助者の縦移動の負担が少なくなるように担架や背負い紐の常備なども考えられる。避難所において、最もニーズが高くなるのはお手洗いや水道などのライフラインである。十分なスペースやオストメイト対応設備などがある、多目的トイレの設置も望ましい。
意識の壁においては、適切な介助方法を周知しておくことである。安全な車いすの押し方や持ち上げ方、視覚障害者の誘導方法、高齢者が階段を昇降する際の介助方法などが挙げられる。また、周囲とコミュニケーションが取りづらい、状況によってパニックを起こしやすいといった特徴がある、精神・知的障害者への適切な理解や配慮が必要である。
情報の壁においては、特に視覚障害者や聴覚障害者への情報保障を行うべきである。避難時にサイレンが聞こえない、安全な避難ルートを示した地図が見えない、などの不便があるため、音声読み上げに対応したWEBページやアプリ、点字・触地図・筆談・手話など複数の方法での情報伝達手段を用意しておくことが望ましい。

<回答者属性>
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