丹青社とユニバーサルデザインの空間づくりに向けた協業を開始しました

株式会社ミライロ(以下当社)と、株式会社丹青社(本社:東京都港区/代表取締役社⻑:高橋貴志、以下丹青社)は、UDの空間づくりに向け業務提携することに合意し、協業を開始しました。

本協業により、ミライロがもつ障害のある当事者の視点や知見と、丹青社がもつ空間づくりの企画力、デザイン力、技術力を掛け合わせ、誰もが快適に利用できる空間づくりの実現を目指します。

両社はまず、ホテル・宿泊施設のバリアフリールームについての調査・研究等を共同で進め、客室等のUD化に向けて、コンサルティングからプランニング・デザイン・施工まで、ワンストップで提供いたします。また将来的には、本協業を商業施設や文化施設、駅・空港等の交通拠点、観光関連施設など、他の分野に展開してまいります。

協業の背景

近年、高齢化の進展や障害者差別解消法の制定等を背景に、交通施設、公共施設、宿泊施設等を中心としてUD化への要請が急速に高まっています。 特にホテル等の宿泊施設においては、バリアフリー法等関係法令の改正、2020年の東京オリンピック・パラリンピック開催、外国人観光客の増加等の事情もあり、新装・改装が増える中でUD化に対応していくことが重要な課題になっています。

2017年に国土交通省が全国606の宿泊施設に向けて実施した調査(※)では、「屋外の通路・建物の主要なエントランス(出入口)からフロント・ロビーまで、車いす使用者が支障なく到達できるルート(経路)」については「ある」との回答が約77%、「車いす使用者が利用可能なレストラン・食堂」が「ある」との回答が約79%である一方、『「バリアフリールーム」・「ユニバーサルルーム」等のUDルーム』は「ない」との回答が半数以上、「高齢者、障害者等の利用しやすい客室」についても「ない」という回答が約83%にのぼっています。
※出典:「ホテル・旅館のバリアフリー化の現状等に関するアンケ―ト調査」(国土交通省)
http://www.mlit.go.jp/common/001223223.pdf

丹青社 取締役 小林 統(こばやし おさむ)氏 コメント

当社はグループ全体としてUDの推進を掲げ、空間づくりの事業におけるUDを重要なテーマと位置づけて実践してまいりました。また、「ユニバーサルキャンプ in 八丈島」や「ユニバーサルキャンプTOKYO」、全役員・社員を対象にした「ダイバーシティ研修」などの取り組みを通じて、会社を挙げて多様性理解のマインドを醸成しております。今回のミライロとの協業により、UDの一層のレベルアップを図り、事業者様、そして多様なエンドユーザーの方の「こころを動かす」空間を提供してまいります。

当社 代表取締役社長 垣内 俊哉(かきうち としや) コメント

ミライロは「障害を価値に変える」バリアバリューの視点から、UDの監修をおこなっております。国内の障害者は約936万人、高齢者は約3515万人、これにベビーカー利用者も含めれば、全人口の3人に1人が、移動や施設の利用に不便を感じていることになります。これからのUDには多様な方にとって安心・快適であることはもちろん、事業者にとって集客や利益につながるといった視点も重要です。丹青社とのコラボレーションを通じて、日本のみならず世界から注目されるUDの先進事例を実現したいと考えます。