国の重要文化財のユニバーサルデザイン化に向けて、情報発信による課題解決を目指す
築地本願寺
取り組み内容築地本願寺のユニバーサルデザイン調査・
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築地本願寺では参拝客の多様化に伴い、環境の整備について考える局面を迎えていましたが、重要文化財や景観等の理由から、境内施設を大幅に改修することが厳しいという現状がありました。そこで、障害のある当事者の視点から現状の課題を把握し、誘導サインやフロアマップなどの情報発信による課題解決を目指しました。
ポイント①各課題に優先順位をつけて、改善案を提案 |
築地本願寺の敷地内には新旧の建物が混在しているため、建物ごとに設備の充実度が異なっていました。文化財であることから、すべてのバリアを解消することは難しいため、建物ごとにどのような人がどのぐらい快適かを明確にする「ユニバーサルデザインのピラミッド」の考えを用いました。そうすることで、最小限の改修で多様な人の快適な利用につながるプランを提示することができました。
ポイント②利用者目線で移動のシュミレーションを行い、
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館内の誘導の過不足や分かりやすさを、初めての利用者としてシュミレーションしながら確認し、課題抽出と改善提案を行いました。事故が発生しやすい階段などにおいては、段差の視認性を上げるために、地面の色と明度を変えた表現の提案を行いました。
ポイント③バリアフリー経路が分かりやすくなるよう、
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築地本願寺では、エレベーターを利用することで誰もが本堂まで行けるよう整備がされています。 しかし、既存のマップでは本堂までのバリアフリールートが分かりづらく、迷いやすいといった課題がありました。 バリアフリールートをマップ内に示すことにより、容易に目的地に辿りつけるようにしています。

担当者の声 |
◇ミライロ ビジネスソリューション部 コンサルティングチーム 藤田隆永
寺社仏閣の建築物は、近年では車いすユーザーでも訪れることができる施設が増えて来ましたが、完全なバリアフリー化が難しく訪れることに不安があります。 参拝者側は事前の準備として、施設状況を調べたり問い合わせたりする必要があり、施設側も状況確認や伝達の手間が生まれ、双方に負担が発生します。 参拝者の事前の課題を想定し、情報発信の改善を行うことで、課題を最小限にして訪れやすくするための改修をご提案しました。
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