誰もが働きやすい栽培施設を実現するため、ユニバーサルデザインの視点を
大和ハウス工業株式会社
◆大和ハウス工業株式会社 兵庫県三木市志染町青山で独自に研究開発した技術を用いて、ミニ胡蝶蘭「COCOLAN(ココラン)※」を栽培しています。農福連携・地域共生事業として、地域に暮らすさまざまな方の働く場、交流する場として栽培施設「ココランハウス三木」を建設しました。 |
取り組み内容設計図面の監修 |
多様な方が働く施設であるため、計画段階からユニバーサルデザイン視点を取り入れて設計図面の監修を行いました。出入口から、作業スペース、更衣室やトイレに至るまで、あらゆる場所の利用を想定し検討しました。
ポイント① 移動経路の確保 |
設計図面の監修では、場所ごとに既に整っている点や課題となり得る点を抽出し、検討を行いました。誰もが場所を問わず作業できるように、施設内は段差をなくしました。また、扉は軽量化により開閉しやすくしています。
ポイント② 快適で配慮された職場づくり
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長い時間を過ごす職場においては、作業スペースだけでなく、休憩に関わるスペースも重要です。天窓から自然光が注ぎ込むカームダウンスペースにはソファを設えました。また、更衣室も床をフラットにし、ベンチや全身鏡を設置しました。
ポイント③ 安全な職場づくり
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サインには平仮名や英語を併記し、さらに、直感的に理解しやすいピクトサインを採用しました。また、施設を安全に利用できるよう、配電盤にはカバーを設けました。
担当者の声 |
◇大和ハウス工業株式会社 ご担当者様
「COCOLAN」は人々の暮らしに彩りと幸せを届けるお花です。たくさんの方にお楽しみいただくために、誰もが働きやすく、配慮の行き届いた職場にしたいと思い、依頼させていただきました。2022年度から障害者雇用を開始する予定ですが、この施設を利用する人によって、施設のあり方は変わってくると考えています。今回監修いただき継続して「働きやすい環境」を考えていくことの重要性を知ることができました。今後はこの考え方を、作業手法にも活用していきます。
◇ミライロ ビジネスソリューション部
ビニールハウスにおけるユニバーサルデザインな施設づくりは、それに対応した建具や設備に検討が必要であり、困難を伴うチャレンジであったと考えますが、監修に沿って環境整備を進めていただきました。出来ない・前例がないではなく、作り上げるという思いを感じました。今後もユニバーサルデザインな施設づくりが広がることを願います。