新型コロナウイルスの影響を受け、テレビ会議やオンライン面接において、遠隔での手話・文字通訳を開始します

障害のある当事者の視点から、ユニバーサルデザインのコンサルティング事業を行う株式会社ミライロ(大阪市、代表取締役社長:垣内 俊哉)は、新型コロナウイルスの影響を受ける聴覚障害者を雇用・採用する企業に対して、遠隔での通訳サービスを開始いたします。

 大阪本社にて遠隔で手話通訳している様子 パソコンのカメラに向かって手話通訳している様子
                              ※写真は、大阪本社にて遠隔で手話通訳している様子です

 

取り組みの背景

新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、障害者の働く環境が大きく変化し、それぞれの障害種別や業務によって、さまざまな課題が出てきています。

◇調査結果「新型コロナウイルスによる、障害者への影響について」はこちら

そこで、手話や文字での情報保障を行う事業「ミライロ・コネクト」では、テレビ会議や面接に課題を感じている聴覚障害者へのサポートとして、遠隔での通訳を開始することになりました。

 

聴覚障害者の声「テレビ会議が聞こえない」

■調査より一部抜粋
・テレビ会議システムと音声認識アプリ(※1)の相性が悪く、使えない。
・音が悪くて聞こえない。画像が粗くて、口元が見えない。(※2)
・ビデオ通話は声が聞きとれないし、音声のみの会議には参加出来ないと思う。

(※1)相手の声を認識し、文字化するアプリ
(※2)口話(唇の動きを読み取って会話をする手法)を用いる場合

また、就職活動や新入社員研修においてもテレビ会議システムが導入されたことにより、「説明会・面接・研修への参加ができない」、「話を全て理解しきれない」といった声も挙がっています。

 

手話通訳者の課題「マスクの着用ができない」

手話は手の動きだけではなく、表情や口の動きが文法としてとても重要な言語です。手の形が同じでも、口の形が違うと意味が全く異なることもあるため、手話通訳者はマスクの着用ができません。

現状、医療現場などにおいて通訳者がコロナウイルスに感染してしまうリスクや、通訳者から他者へ移してしまう可能性が高い状態にあります。

 

遠隔での手話・文字通訳の仕方

会議や採用活動、研修にテレビ会議システムを導入している企業に対し、遠隔での手話・文字通訳を提供します。

例えば通常2名で行う面接の場合、面接官と学生が入っているテレビ会議システムに、手話通訳者も一緒に入ります。同時通訳を行うことで、リアルタイムでのコミュニケーションが可能となります。

尚、ミライロでは原則として手話通訳者も自宅から通訳を行うことで、通訳者の感染リスク削減を目指します。

 

今後について

新型コロナウイルスの感染拡大が問題視される中で、聴覚障害者や手話通訳者の濃厚接触を回避するためにも、遠隔における手話・文字での情報保障はとても重要です。

また、手話通訳者の中でも特に、手話通訳士の資格を持つ人は僅か3,822人と少なく、高齢化も問題とされています。さらに、通訳者の数に限りのある地域も見受けられるため、新型コロナウイルスが収束した後においても、遠隔で通訳できる仕組みづくりは必要不可欠と考えます。

ミライロでは、これを機に「通訳手段の選択肢」を増やしていくことも目標とし、今後より聴覚障害者が暮らしやすい社会を築いていきます。

 

◆遠隔での手話・文字通訳のご依頼は「ミライロ・コネクト」まで!

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◆通信状況や会議環境により、遠隔での通訳が難しい場合もございます。
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