全盲で1人暮らしの私はどのように買い物をしているのか

原口淳

スーパーの野菜陳列棚新型コロナウイルスの影響により、日々の生活が激変されている方も多いと思います。私も2月半ば以降出張が激減し、現在はテレワークを行っています。本日は、外出自粛により全盲の私がどのようなことに生活で困っているかお話したいと思います。

普段の食料品はネット注文がメイン

現在私は一人暮らしをしています。普段は出張が多いので、頻繁に外食をします。時々、家で食事をすることもありますが、そういう時は事前にネットで食料品を注文しています。スーパーやコンビニへの買い出しは、全盲の私にとっても時間がかかります。今はパソコンの画面の情報を音声で読み上げてくれる「スクリーンリーダー」というソフトが普及しているおかげで、インターネットから欲しい商品を自分で注文することができ、よく利用しています。
しかし、新型コロナウイルスの影響で外出自粛がますます強まり、普段利用しているネット注文だと、配達に時間がかかってしまうこともあります。かといって1回の注文でたくさん買っても冷蔵庫に入らないので、近くのスーパーやコンビニに買い物へ行く必要性が出てきました。

スーパーで買い物をする際の店員さんのサポート 

普段、私がスーパーで買い物をする際は、店内に入ったらレジの音が聞こえる方向に歩いて、店員さんに声をかけます。何度も足を運んでいるお店では、店員さんから声をかけてくださることもあります。店員さんに買い物のサポートをお願いして、売り場まで誘導していただきます。そのため、できるだけお客さんが少ない時間帯に行くようにしています。
売り場に着いたら、私の欲しい商品を伝え、その値段や種類、賞味期限などを口頭で説明していただきながら、商品を選びます。店員さんの中には「今日はこの野菜が安くなってますよ」とか「今日は鶏肉がセールです」など伝えてくださる方がいます。POPや値引きシールが見えない私にとっては、プラスワンのコミュニケーションが安心感に繋がります。
このように、目が見えない私にとっては、誰かのサポート無しではスーパー等で欲しいものを満足に買うことができません。

新型コロナウイルスによる影響

現在、感染防止のため、人との距離を取るソーシャルディスタンスという言葉が毎日のように聞かれます。そんな中で、私の事例ですが、購入したいものを口頭で伝えて、レジまで持ってきていただく配慮をしてくださったお店もありました。
今回の件を通して改めて、普段サポートしてくださる方々のありがたさを感じています。1日も早く、誰もが安心して生活できる日々に戻れることを願っています。

障害によって困っていることも異なります。職場、学校、家庭などそれぞれの生活の場で障害のある方が身近にいらっしゃれば、こちらの調査結果を参考までにご覧ください。
【ミライロでは、障害のある当事者を対象に、「新型コロナウイルスによる影響」を調査しました。】
 https://www.mirairo.co.jp/information/post-00001 

 

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原口淳

原口淳

株式会社ミライロ 講師
生まれつき、視覚障害(全盲)のある講師。2011年より株式会社ミライロに入社。視覚障害者の視点から、教育機関や企業に対してユニバーサルデザイン化のコンサルティングや講演活動を行っている。地元兵庫県のブラインドサッカーチーム「兵庫サムライスターズ」で現役選手として活動する傍ら、小中学生を中心にブラインドサッカーの普及活動も行っている。