片麻痺ユーザーのPC活用法

ミライロ

麻痺の原因となる脳梗塞が増えています

脳梗塞をはじめとする脳出血などの脳卒中(脳血管障害)は、かつては日本の死亡原因の第一位になるほどの疾患でしたが、現在は発症後の治療、リハビリの進歩によって、死亡率は激減しました。
一方で、食生活や生活様式の欧米化などの影響もあり、脳卒中患者の数は増加しているとも言われています。

脳卒中を発症してしまうと、一命をとりとめたとしても悩まされるのが、その後遺症です。
左右半身の運動機能麻痺が残ったりすることも、少なくはありません。
リハビリによって、歩行補助の道具を使って病前と同様とは言わずとも移動能力は取り戻せる場合もありますが、手先や足先などの末端の麻痺は発症直後から速やかに適切なリハビリが受けられない限り、回復は難しいとも言われています。

片麻痺に苦しめられている脳卒中発症者が、日本にも相当数いらっしゃいます。
麻痺は脳卒中が起きた脳の場所に影響されるので、利き腕が使えなくなる人もいます。

両手がつかえないことの不便性

発症直後の急性期病院から回復期病院へ転院すると、利き腕ではない動く方の腕を使って利き腕交換のリハビリや訓練も行われますが、やはり、両手が使えないというのは非常に不便です。

なかでも、PCのタイピングなどは両手でブラインドタッチをし、ショートキットキーなどを駆使するために両手でキーボードを広く使う場合もあります。
そのようなときに、両手を使えないのは非常に困りますよね。

イラストレーターやフォトショップなどのアドビ製のソフトを使うデザイナーやカメラマンは、ショートカットをいかに使えるかで作業効率やスピードが変わってきます、両手が使えず、仕事を廃業してしまったというデザイナーやカメラマンの話も聞いたことがあります。

片麻痺でのPC活用法

アドビ製のソフトを使う職業でなくても、アルファベットで大文字を打つときに両手が使えず、シフトキーが押せないなどの不都合を感じた片麻痺の方も多いと思います。
しかし、ちょっとした道具やPCの機能を使うことで、補助的にキーが押せるようになったりするのです。

まず、PCの機能としては、WindowsとmacOSで変わってきますが、どちらにもキー押しを固定できるユニバーサルな機能がついています。
Windowsではシフトキーを5回連続で押すことで固定キー機能を有効にすることができ、シフトキーやコントロールキーを押した状態で保つことができるようになります。
macOSの場合は、システム環境設定のアクセシビリティのキーボードの項目で、“複合キーを有効にする”にチェックを入れると、シフトやコマンドなどの装飾キーを押すだけで押したままと同じ状態にできるようになります。

また、道具を自作することで、キー押しの補助をすることができます。
たとえば、モンキーレンチに単3の乾電池を挟み、モンキーレンチの持ち手の下の端にゼムクリップなどを挟んでレンチが転ばないようにすることで、乾電池部分をキーの上に乗せてキーを押したままの状態にするという方法もあります。

キー押し補助の道具は、モンキーレンチ以外にも、10円玉を20枚ほど重ね合わせ、セロハンテープで固め、キーに乗る部分にゴムを乗せるなどしてキーを押す重り代わりにすることもできます。
10円玉は1枚4.5グラムほどで、20枚だと90グラムほどになり、キーを押すのにちょうどいいくらいの重さになります。

モンキーレンチに単3の乾電池を挟んでシフトキーを押しやすくするもの
10円玉を20枚ほど重ね合わせ、キーを押しやすくするもの

 

外出することが難しい身体障害者や片麻痺の人にとって、PCは支払いのための銀行振り込みや、各種手続きが在宅で行えるので便利です。
しかし、両手が使えなくて思うようにキー操作が行えないことで、PC上での手続きを諦め、ヘルパーなどに必要以上の費用を支払い、無理して外出して各種手続きを行っていた人もいるかもしれません。

ちょっとした道具の工夫で、キーボードタッチを補助できるようになるのです。
片麻痺によるキータッチの不自由に悩んでいた人は、ぜひ参考にしてください。

または、リハビリで作業療法士(OT)などに関わってもらっている人は、その方に相談してみたら目からウロコの解決策を提案してくれるかもしれません。


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