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2020年08月17日

災害時どうすればよい?障害者・高齢者の避難対応

ミライロ

近年日本では、大きな災害がたびたび発生しています。
この夏も、全国で浸水や土砂災害といった豪雨被害が相次ぎました。
中には逃げ遅れたことで犠牲になった方もいらっしゃいます。

また東日本大震災の時には障害者の死亡率がエリアによっては健常者の2倍というデータがあります。

もし、災害が発生した時に身近に困っている人がいたら、皆さんは適切にサポートを行なうことができるでしょうか。
今回は障害者・高齢者の災害時における困り事やサポート方法についてご紹介します。

 

災害発生時の困り事

困り事は個人の特性や状態によってさまざまです。

・エレベーターが停止していて移動できない(車いすユーザー)
・情報が不足してしまう(視覚障害者・聴覚障害者)
・パニックになってしまう(精神障害・知的障害)
・移動に時間がかかる(高齢者)

上記は一部の例ですが、いずれも、逃げ遅れてしまうことに繋がります。
状況に応じて、周囲にいる方のサポートが必要な場合があります。

また、地域や自治体で、障害者や高齢者がどの程度生活をしているかを意識・把握し、サポートしやすい環境づくりも大切なポイントです。

写真 台風のあと、カラーコーンや自転車が道に倒れて邪魔になっている

 

避難後の注意

避難後、無事に帰宅できる方もいますが、中には避難所で生活をすることになる方もいます。
避難所では、どのような困り事があるでしょうか。

・多機能トイレが設置されていない
・掲示板や案内図に何が書かれているかがわからない(視覚障害者)
・サイレンや防災無線など、音声情報がわからない(聴覚障害者)

こちらも一部の例ですが、避難所生活はいつもと違う環境になるため、より一層の不便が生まれやすくなります。

また、長い避難所生活の間で体に不調をきたし、生活がしづらくなる方もいます。
自宅で過ごす人も生活必需品の入手や、買い物に行くための移動が困難であったり、情報が届かなかったりなど、さまざまな困り事が予想されます。

困っている人がいたら、「何かお手伝いできることはありますか?」と、まずはお声がけから実践してみてください。

昨今では、新型コロナウイルスが流行しており「三密」が大きな課題として残ります。
皆さんも密集した避難所の様子を見たことがあるのではないでしょうか。
三密をできる限り避けた上でできるサポート方法が新しく考えられています。

社会情勢に合わせて、常に考え方を変えていく必要があります。

 

事業者に求められる対応

いつ発生するかわからない災害に対して、ガイドライン器具を整備することも重要です。

正しいサポート方法を身に付けておくこと、避難経路を調べておくこと、その他にもノーパンクタイヤの車いす(空気が抜けないもの)・筆談ボード・コミュニケーションボード等を設置するなど、事前に準備できることは数多くあります。

写真 災害時に使用するコミュニケーションボード

 

まとめ

ここまで、障害者や高齢者の災害時における困り事を中心に紹介しました。
特定の人だけが取り残されてしまうような事態にならないよう、適切な理解のもと、サポートを実践することが求められます。
自分とは違う誰かの視点に立って考える習慣を身に付けることがサポートの第一歩となります。

 

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書いた人:ミライロ ユニバーサルマナー部