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2017年10月21日

障害者の投票を「バリアフリー化」でサポート

岸田 ひろ実

写真 投票箱

明日は、いよいよ第48回衆議院議員総選挙の投票日ですね。
皆さんが行く投票所はバリアフリーが進んでいますか?

投票に行く際に、もし自分が車いすに乗っていたら、目が見えなかったら、手が不自由だったらと想像してみると、新たな発見があるかもしれません。

本日は、10月12日(木)、東京新聞夕刊のコラム「紙つぶて」に掲載された、
障害のある当事者講師・岸田の記事「投票のバリアフリー」を紹介します。

写真 コラムが掲載された紙面(内容は下記にあります)
まもなく衆院議員選挙が行われます。

私は歩けなくなってからしばらく、投票所へ行くのがおっくうでした。指定された投票所は古い学校などで、入口に段差があり、スロープなども整備されていなかったからです。

周りを見渡すと、私以外にも投票が難しい人がいます。視覚障害のある人は、選挙公報の点字訳が遅れれば、公約情報を十分検討できません。聴覚障害のある人は、政見放送に字幕などがついていないと不便です。配慮に伴う作業量と負担が大きいのも、対応できていない原因です。

でも、着実に状況は変わりつつあります。今年7月の東京都議選では、視覚障害者がインターネット上で選挙情報を得るサイトができ、知的障害者向けに投票方法を解説するDVDが作られました。バリアフリー化が進めば、自分の思いを1票に託すことすらできなかった人が、投票所に足を運べるようになります。

私は普段から行き慣れた役所で期日前投票をするようになりました。設備が整い、配慮もされていて安心です。病院やショッピングセンター、ネットなど、投票所や投票方法の選択肢がもっと増え、周知されればと思います。誰もが年をとり、何らかの障害を感じる未来を生きます。全ての人が、未来に希望を投じられる選挙の実現を願います。

 

<参考>
・視覚障害者がインターネット上で選挙情報を得られるためのサイト(「聞こえる選挙」
・知的障害者向けに投票をサポートするDVD(DVD「投票に行こう!」:東京都狛江市手をつなぐ親の会制作)

障害を理由に、大切な一票を投じることを諦めずにすむよう、選挙情報や投票所のアクセス改善が必要ですね。
弊社も、小さな声の集まりが、大きな一歩に繋がることを信じて、障害のある方の声を社会に届けていきます。