21卒入社の藤巻です。
私にはこんな特徴があります。
・人と長時間いると、なぜか疲れてしまう
・金属がこすれる電車の音や、ホームのアナウンスを聞いているだけでぐったりしてしまう
など……
周囲の人に相談しても、「気にしすぎじゃない?」「悩みすぎ」と言われるばかり。
自分の性格が悪いのかな…と思う毎日でした。
そんな折、書店の店頭に置かれていた「繊細さんの本」をたまたま手に取ったところ、驚くほど自分の特徴に合致していたのです。
生きづらさを感じることもありますが、、生まれ持った繊細さを活かし、今は毎日を楽しんでいます。
今回は、「繊細」というバリアをバリューに変えるヒントについてお伝えします。
私の体験をもとにしていますので、「そんなのもあるんだな」とお読みいただければと思います。
「繊細な人」とは?
「繊細な人」と言われても、抽象的ですよね。
最近では「Highly Sensitive Person(ハイリー・センシティブ・パーソン)」、略してHSPと呼ばれることもあります。
「非常に感受性が強く敏感な気質をもった人」という意味で使われていますが、これは障害や病気ではなく、心理学的な概念であるため、医学を取り扱う病院での診断はできません。
ここではHSPについても説明しますが、あくまで1つの概念として心にとどめておいてください。
HSPは環境や性格によるものではなく、先天的な気質であること、生まれつき「非常に感受性が強く敏感な気質もった人」は5人に1人の割合で存在することがわかっています。
大きな特徴は以下の4つです。
D 「深く処理する(深く考える)Depth」
O 「過剰に刺激を受けやすい Overstimulation」
E 「感情反応が強く、共感力が高い Emotional & Empathy」
S 「些細な刺激を察知する Subtlety」
『仕事、人間関係の悩みがスーッと軽くなる! 「繊細さん」の知恵袋』武田友紀 [著]より
アメリカの心理学者のエレイン・N・アーロン博士が考案したHSPに該当する人は、これら4つの特徴を持っていると言われています。
この4つ全てに該当しないのであれば、HSPでない可能性が高いと、アーロン博士は解説しています。
人よりも疲れやすい私の工夫
他人の変化を見つけやすいため、アルバイトでは周囲の誰かの機嫌が悪いと緊張してしまいます。
溜息やキーボードをたたく大きな音、イライラした声を聞くと体がこわばったり、機嫌の悪い人に変に気を遣ってしまったりするので、通常よりも疲労を感じやすいです。
そこで、機嫌の悪い人がいたら別室で作業させてもらえるよう頼んだり、いい香りのハンドクリームなどをこまめに使ってリフレッシュするようにしました。
このような対策のおかげで、疲れを軽減することができました。
また、共感力が強く周囲の雰囲気にのまれやすいので、周囲が慌ただしいと自分もせかせかしてしまうことがあります。
自分のすべきことに集中できないため、ミスをしてしまうこともしばしば。
そのような場合は、まず今自分がやることをメモに書き出します。そしてタスクに優先順位をつけたのち、今現在の環境で最もやりやすいものから着手するようにしています。
上記の対策により、自分がやるべきことに集中して取り組むことができています。
文字が浮き上がって見える!?繊細な私の強み
ここからは、私の実体験を交えたちょっと特殊(?)な強みについてご紹介します。
人の表情や動作を観察し、その人の次の動作や要望、感情の考察を無意識に行います。また、相手と同じ作業をしたり、何度か顔を合わせることで、その考察結果はアップデートされます。
そのため、顔を見ただけで相手の調子が分かったり、自分がどう動けばその人の助けになるのか、言われなくともできるようになります。
また、プライベートで相談された場合、電話ならその人の声色で相手のコンプレックスや思い込みをなんとなく感じ取ることができます。
使う言葉によって変化する声色や声の大きさを判別できたり、あえて避けた表現や言葉が分かったりするので、その人の本質的な悩みにたどり着くことが多くあります。
以上が私の実体験です。
この他にも、書類のチェックの際、浮き上がって見えるように感じる部分があり、確かめてみるとミスがあった。職場の隣の部屋で誰が動いたか、音でわかるなど、様々な強みをもつ方がいるそうです。
まとめ
繊細であることは一見、大変なことと考えられがちです。
しかし、繊細だからこそ、空の色の美しさや、鳥がさえずる音の心地よさを存分に味わうことができます。
また、人が細かく、さりげなく配慮した物や言葉に深く感動できます。
つらい部分は、人の優しさを借りながらカバーして、繊細だからこそ感じられるものを大事にしていきたいと思います。
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