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2021年05月21日

さようなら、多目的(多機能)トイレ。こんにちは、個別機能を備えたトイレ。

藤原 修

長年悩まされてきたトイレの悩みが解決されるかもしれない。
そんなニュースです。


◇タイトルにある「多機能トイレ」と「多目的トイレ」の違いについてはこちらの記事をご覧ください。

令和2年度に「高齢者、障害者等の円滑な移動等に配慮した建築設計標準」が改正

国土交通省が策定している「高齢者、障害者等の円滑な移動等に配慮した建築設計標準」が改正され、多機能便房の機能分散化等に関する内容が盛り込まれました。


・「個別機能を備えた便房」等の概要は、以下の通りである。(※)

個別機能を

備えた便房

車椅子使用者用便房

・車椅子使用者が円滑に使用できる広さを備えた便房(大型ベッド付きを含む)

オストメイト用設備を有する便房

・腰掛便座のある広めの便房に汚物流しなどのオストメイト用水洗器具を設けたもの

乳幼児用設備を有する便房

・ベビーカーとともに入れる広さを備えた便房で、乳幼児椅子、乳幼児用おむつ交換台、着替え台等を備えたもの

・乳幼児連れ利用者に配慮した設備を有する便房を設けない場合、便所内(男子用及び女子用の区別があるときはそれぞれの便所)に乳児用おむつ交換台を設ける方法もある

個別機能を組み合わせた便房

・利用想定等を十分に考慮し、車椅子使用者用便房(大型ベッド付きを含む)に、オストメイト用設備又は乳幼児用設備を付加した便房

・高齢者、障害者等が利用する個別機能を備えた便房等の適正利用を推進するために、各種便房を総称して「高齢者障害者等用便房(バリアフリートイレ)」と位置付ける。

(※)国土交通省「高齢者、障害者等の円滑な移動等に配慮した建築設計標準」
   72ページ目「2.7 便所・洗面所」より引用



この改定により、
だれでもトイレ、多目的トイレ(多機能便房)
という呼び方は無くなり、個別機能を備えたトイレの総称として
「高齢者障害者用便房(バリアフリートイレ)」
となりました。

誰でも使えるという概念に「さようなら」をしたわけです。

必要な人に必要なトイレの設備を!

多目的(多機能)トイレはどうなるの?
機能別トイレと言われてもちょっと分かりにくいですよね。

では具体的に見ていきましょう。

【混雑と誤解の解消】

今までの多目的(多機能)トイレは、
・車いすユーザー
・オストメイト
・子ども連れ
・高齢者とその同伴の方
・排泄に介助が必要な方々
など多種多様な方が利用されていたので、それぞれの背景の人たちが、利用したい時に利用できなくて困っていたり、利用者同士の誤解が生まれていたりしていました。

そこで今回の改定です。

誰でも使える多目的(多機能)トイレから、
・車いすユーザー専用トイレ
・オストメイト用設備を有するトイレ
・乳幼児設備の有するトイレ
を分けることで、お互いに気兼ねなくトイレを利用できるようになります。

車いす用トイレ

 

写真 オストメイト対応設備

 

写真 ベビーシート

【組み合わせ技の活用】

でも、建物の広さの関係で難しい事がありますよね。
その際は、少なくとも機能を1つ分散して併設すると混雑緩和となります。

例えば、簡易オストメイト設備を一般のトイレに設置することも可能なので、分離すればそれだけでも混雑が避けられますね。
また、多機能トイレが2箇所以上ある場合なら、1箇所を車いすユーザー用とオストメイト用として、もう1箇所を乳幼児設備設備の有するトイレとすれば、かなり混雑が解消されます。

このように、機能分散トイレの採用により今までの「多目的(多機能)トイレ」の混雑が緩和されるとともに、お店や企業への安心にも繋がります。
行きたいときに行けるトイレがあると安心できますよね。

これからは必要な人に必要なトイレ機能分散のトイレにより、それぞれのニーズにあった排泄の権利が守られてゆくでしょう。


◇トイレのユニバーサルデザインに興味をお持ちの方は、ぜひ以下の記事もご覧くださいませ!
付け替えるだけ、オストメイトの方にもやさしい前広便座 ZA FREE