障害者の海水浴について自主調査を行いました

ミライロ

今回は、障害のある人は海水浴に行くのか、行った時にどのように過ごすのか、またどういったことに困るのか、にフォーカスを当てて弊社が実施した自主調査の結果を一部公開いたします。

調査の背景

最近では日本人の「海」離れが話題になっています。
日本生産性本部「レジャー白書2018」参照)

「今年の夏こそは行きたい」「ここ数年行けていないな」と思っている方もいるのではないでしょうか。
また、「毎年行っているけれど今年はコロナウィルスの影響で行けないかも…」と思っている方もいるかも知れません。
ミライロ・リサーチでは障害のある当事者に向けて海水浴場の利用状況について、アンケート調査を行いました。
一部ではありますが、その結果を以下に掲載します。

調査概要

【調査目的】障害者の海水浴場利用に関する実態や課題を調査し、海水浴場のバリアフリー改善の指針とするため。
【調査日】2020年2月20日(木)~ 2月26日(水)
【調査対象】ミライロ・リサーチのモニター会員
【総回答数】313人
【調査手法】Webアンケート

調査結果サマリー

[1]約80%の回答者が過去に海水浴場を訪れた経験がある、と回答しました。
[2]海水浴場を訪れた目的で最も多かった回答は「風や音・景色を楽しむ」でした。
[3]海水浴場は90%近くの人バリアフリーが整っていないと感じています。
[4]海水浴場での課題「トイレが利用しにくかった」「砂浜まで移動がしにくかった」が挙げられました。

海水浴場の訪問経験について

海水浴場に行ったことがある障害者の割合がわかる円グラフ


約80%
の回答者が過去に海水浴場を訪れた経験がある、と回答しました。

 

海水浴場に訪れた目的

海水浴場に訪れた目的がわかる円グラフ

海水浴場を訪れた目的で最も多かった回答は「風や音・景色を楽しむ」でした。
また、ほぼ同数の方が海水浴をすることを目的に海水浴場を訪問しています。
水に浸かることが難しい車いすの方や視覚に障害のある方でも目的を持って海水浴場を訪れていることがわかります。

海水浴場のバリアフリーが整っていると思うか

海水浴場のバリアフリーが整っていると感じますかという質問に対する回答がわかる円グラフ

 

海水浴場はバリアフリーが整っていると思うか、という質問では90%近くの人が「整っていない」と感じています。
砂浜に車いすの車輪が取られたり、現在地を知る方法がない、注意喚起が聞こえないなど色々考えられることがありますね。

そこで次の質問では実際、何に困っているかを質問しています。

 

海水浴場で困ったことについて※複数回答可

海水浴場で困ったことや不安に感じたことを回答した棒グラフ

 

海水浴場でどういった場面で困ったかについて実際の回答結果は以下のようになりました。
ほぼ同数で「トイレが利用しにくかった」「砂浜まで移動がしにくかった」です。

確かに、海水浴場のトイレは多目的トイレが豊富とは言えない状況です。
砂浜についても車いすの車輪が取られたり、視覚障害のある方は白杖が砂に刺さることもあるようです。

また、視覚障害者の中には白杖で地面を叩いた時の反響音を聞いて周りの障害物を把握している方もいらっしゃいます。そういった方にとっては広くて音の吸収される砂浜での移動は困るかもしれません。

海水浴場について望むこと※自由記述抜粋

 
  • アクセシビリティの確保、単独でも訪れることができるような案内・サービスがあると 良い。(20代男性/視覚障害)
  • ウェブサイトでの情報提供がほしい。(40代男性/肢体不自由)
  • 障害に理解のあるスタッフの方々がいると、行きやすいと思う。(40代女性/肢体不自由)
  • トイレやシャワー室が明るく衛生的になってほしい。(50代女性/視覚障害)
  • 津波注意報など警告の旗が全国統一になって良かったが、筆談ボードや外国語対応音声認識タブレットなど常備してほしい。(70代女性/聴覚障害)
  • トイレを洋式にしてほしい。(60代女性/視覚障害)
  • ベンチや椅子を増やしてほしい。(50代女性/肢体不自由)
  • 着替室に椅子より広い、縁台みたいなものがあると便利だと思う。(40代女性/肢体不自由)

最後に海水浴場全体について望むことを自由記述で書いてもらいました。
一部抜粋にはなりますが、掲載いたします。

アクセシビリティの確保トイレを洋式にして欲しいなど、先ほどの回答結果を反映している改善の要望が挙がっています。

まとめ

調査員にとっては意外な結果もありましたが、いかがでしたでしょうか?
内閣府発表の世論調査によると健常者を含め「海辺に不満がある」人87%いるそうです。

また、不満の内容も「トイレやシャワーが汚かった」「駐車場が少ない」「海辺がきたない」など今回の調査でも見受けられる内容が見られました。海水浴場はレジャーなど楽しみにして訪れる分、残念なことがあるとテンションが下がってしまいますよね。海水浴場の環境整備やスタッフの充実は障害者のみならず多くの人が求めていることがわかりました。

今回の調査結果は以上です。
調査本編ではもっと様々なことを聴取しています。
例)海水浴場には誰と行くのか、最近行ったのはいつか、海水浴場にあって助かったものはあるかetc…


 

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