「障害者差別解消法って聞いたことあるけれど、うちの施設には今まで一度も車いすのお客様が来たことは無いから、やるだけ無駄じゃないの?」
実は、その施設は大切な機会を損失しているかもしれません。
「ユニバーサルデザイン?バリアフリー?要は段差を無くしたり、階段をスロープにして、エレベーターを付けることでしょう?お金がかかるよね?」
施設を改修することだけがユニバーサルデザインではありません。
おもてなしの心とちょっとした工夫で、お体の不自由なお客様に必要なサービスを提供をすることができます。
クリップボードは魔法の板
クリップボード(紙ばさみとも言います)を1枚ご用意ください。
100円ショップにもありますし、近所の文房具屋さんでも1000円以下です。
このクリップボードに不要になった紙を挟んで、ペンを1本用意するだけ。
これでユニバーサルデザインのツールが完成しました。
車いすユーザーの高さの問題と聴覚障害者のコミュニケーション支援ができる優れモノです。
さらに、インバウンドのお客様への対応にも利用できます。
車いすユーザーの目線の高さはおよそ110cm、カウンターの高さも110cm!
注意していないとお客様が声掛けするチャンスを失っているかもしれません。
また、そのカウンターの高さゆえに文章記入や会話が妨げられているかもしれません。
お金をかけて車いす用の低いカウンターを設置するのにもお金がかかるし・・・。
そこで、活躍するのがクリップボードです。
商品をお客様にお渡しする時の様に、カウンターを迂回してクリップボードに文章を書いてもらえば良いのです。
さらに、聴覚障害の方に対しても、手話はなかなか出来るものではありませんが、筆談なら誰でもできますよね。
クリップボードさえあれば、外国のお客様でも絵を書いてもらえば大概のことが対応できるわけです。
スマイル0円
「でもね、なんだか声を掛けるのが、失礼というか、どうしたら良いか分からないんだよね。」
困っている様子の人を見かけたとき・・・
まずは、スマイル。
そして「何かお手伝いできることはありますか」とお声がけしましよう。
何に困っているか、外国の方なのか、耳の不自由な方なのか、わかりますよね。
「声をかけたところで、何をしてあげたらよいのだろう、どうしよう、困った!」
安心してください。
障害の種類や程度は人によっても異なります。
サポートして欲しい内容も人それぞれなんです。
ですので、知識や経験がなくても、まずは要望を聞いて、その要望に対応することが一番です。
まとめ
ユニバーサルデザインもバリアフリーもただ施設を整えただけでは、本当に使いやすい施設やサービスにはなりません。
おもてなしの心があれば、笑顔でのお声がけやクリップボードと紙とペンの用意など、ほんの少しの手間や工夫でお客様に喜んでもらうことができます。
クリップボードを買っても100円、さらに、スマイルも声掛けも0円。
お金をかけずにはじめられるユニバーサルデザイン。
ぜひ、実践してみてください。