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2021年01月15日

ユニバーサルデザイン7原則とは?~ユニバーサルデザインを実現する7つのヒント~

木田 樹

ユニバーサルデザインという言葉を聞いたことはありますか?

「ユニバーサルデザイン」とは、1980年代にアメリカのロナルド・メイス博士が中心となって提唱した「年齢や能力、状況などにかかわらず、できるだけ多くの人が使いやすいように、製品や建物・環境をデザインする」という考え方です。特に重要なのは、「デザインをする段階で使いやすさについて考えを取り入れる」という点です。ここが、障壁を後から取り除く「バリアフリー」との大きな違いです。

そしてユニバーサルデザインの考え方をより浸透させるために「ユニバーサルデザイン7原則」としてまとめられました。

イラスト ロナルド・メイス博士

ユニバーサルデザイン7原則

1.誰でも同じように利用できる「公平性」

公平性とは「身体的、心理的に使う人を選ぶことなく、誰でも公平に操作できること」です。

例えば「自動ドア」や「手すり付きの階段」「段差のない歩道」などが当てはまります。歩いている人、車いすに乗っている人、ベビーカーを押している人など、どんな人でも同じように使うことができます。

2.使い方を選べる「自由度」

自由度とは「使う人の能力や好みに合わせて、使い方を選ぶことができること」です。

例えば、「多機能トイレ」は様々な用途で使えるように複数の機能がついています。「高さの違う手すりやカウンター」は、背の高さなどに合わせて選ぶことができます。また、「階段・エレベーター・エスカレーターの併設」は、状況によって手段を選ぶことができます。

3.簡単に使える「単純性」

単純性とは「使い方が簡単で直観的にわかること」です。使う人の知識や経験の違いにかかわらず、直感的に理解できることを指します。

例えば、シャンプーとリンスのボトルには、凹凸があるのをご存知でしょうか。これは、視覚障害のある方が触っただけでどちらなのかが直感で分かるような工夫です。「電気のスイッチ」や、「説明書がなくても使える家電」なども直感的に使うことができます。

4.欲しい情報がすぐに分かる「明確さ」

明確さとは、「使う人にとって、その情報が理解しやすいこと」です。何を伝えているのかが誰にでも分かることを指します。

例えば、電車内の案内表示で次の駅を伝える際、様々な言語やひらがなで書かれています。そのため、言語や理解度の違いにかかわらず理解することができます。また、伝達手段も、音声案内・点字・文字での表示などさまざまな方法があることで、全ての人に情報を伝えることができます。


職場のユニバーサルデザインについて簡単にチェックできる資料、障害者雇用を推進する職場づくりのためのユニバーサルデザインチェックリストも併せてご確認ください。

 

5.ミスや危険につながらない「安全性」

安全性とは「使用時に事故の心配が無く、安全であること」です。

こちらは危険防止機能を搭載している家電などが当てはまります。例えば、ほぼ全ての電子レンジは使用中に開けると止まるようにできています。また、「失敗しても元に戻れる」ということも含まれます。操作画面の「戻る」のボタンは、安心につながります。

6.無理なく使える「体への負担の少なさ」

体への負担の少なさとは「無理な姿勢を取ることなく、かつ少ない力で使用できること」です。

こちらは「水道のレバー」や「レバーハンドル式のドア」などが当てはまります。このレバーハンドル式のドアノブですと、レバーを下げるだけで開閉できます。握って回すタイプのドアノブと比べると、非常に体への負担が少なくなっています。

写真 レバーを下げて開閉するレバーハンドル式ドア

7.使いやすい広さや大きさ「空間性」

空間性とは「十分な大きさや広さが確保されていること」です。

「優先駐車スペース」「多機能トイレ」という空間や、「手のひら全体で押すことができる電気のスイッチ」など製品の大きさが当てはまります。

画像 ユニバーサルデザインのイメージ

まとめ

ユニバーサルデザインの7原則についてお伝えしました。この7原則は必ずしも全て満さなければならないわけではありません。

しかし、何かを設計する際にこれらを取り入れることができれば、より多くの方の使いやすさにつながります。使いやすい製品やサービスはどんなものか、自分たちにできる環境づくりはどんなものがあるか、みなさんも一緒に考えてみましょう。

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