ナレッジ
2020年06月08日

実は〇〇!障害のある方の意外な「バリアバリュー」

ミライロ

こんにちは、ミライロ社員です。
「バリアバリュー」という言葉をご存じでしょうか。

「バリアバリュー」とは、障害(バリア)を価値(バリュー)に変えることを表す造語です。
障害を取り除くという意味のバリアフリーとは異なり、障害は取り除くべきものではなく、価値に変えていけるもの、プラスに変換できるものという想いのもと、株式会社ミライロが提言しました。

今回はミライロが運営する調査サービス「ミライロ・リサーチ」に登録している、障害があるモニターさんに、ご自身の「バリアバリュー」を聞いてみました。

 

両下肢の障害を〇〇に活かしています!

●両下肢の障害があっても、介護福祉士国家試験に合格して、介護福祉士になれました。両下肢の麻痺をマイナスにしか捉えられないまま成人を迎え、ひょんなことから介護を仕事にしました。「麻痺があっても大丈夫?」と周囲に心配される日々でしたが、自分なりの介助の仕方を身につけたことと、介護福祉士の資格を取れたことで、「麻痺がある分、利用者さんに近い立場で専門職として働けるかもしれない」と前向きに捉えられるようになりました。(20代女性/肢体不自由)

バリアをお仕事に活かす、素敵なバリューですね!
ご自身でマイナスをプラスに変えた経験を、お仕事を通して伝えることのできる素敵な事例です。

 

聴こえないと〇〇もへっちゃら!

●聴覚障害で、うるさい場所では補聴器を外す。海外では外国語が耳に入らないから、不安ということは薄いかも?ジェスチャーをより豊かに表現できる。(50代女性/聴覚障害)

歯医者でドリルの音がきこえないので、痛いことはあっても、待ち時間に怖いと思うことがない。(60代以上男性/聴覚障害)

写真 歯医者のドリル

 

確かに歯医者の待ち時間って、あの機械音でじわじわ怖くなっていきますよね…

 

見えない人って〇〇がなくても〇〇ができるんです!

写真 暗い中、少しの明かりで読書をする様子

 

●見えないことをコンプレックスに思っていたが、点字は電気がなくても読むことができると気が付いた。(20代女性/視覚障害)

●小学校での講演で話すネタの一つに、「夏の夜の読書」があります。「点字の本を読むときには、電灯をつけなくてもいいので蚊が来ません」と笑わせることがあります。 また、私の子どもが小さい時は、「停電の時はお父さんについてきなさい!」と言ってました。(50代男性/視覚障害)

●価値には出来ていないと思うがネタには出来ていると思う。顔にできものが出来てしまったと気にしている友人に「ぜんぜん見えないから大丈夫!いつも通りきれいよ!」と言ったり、部屋が汚いけど上がって!という友人に「見えないから全く気にしないでいいよ!」などと言える。クスッと笑ってもらえれば良い。(40代女性/視覚障害)

音の反響や足元の変化に驚くほど敏感な視覚障害のある方は、停電の時、頼もしいですね。是非誘導して欲しいです…
蚊が寄ってこないという意見は想定外でした!

 

話すことは苦手だと思っていたけど…

●友人との食事会にて。 病気の影響でゆっくりとしか話せないが「京都弁と相まって耳心地がいい。なんか落ち着く」と言ってもらえた。(30代女性/脊髄小脳変性症(難病)とそれに伴う平衡機能障害)

●言語障害となった私の話し方が、気持ちが伝わって、聴いていたくなる、と言ってもらえた。(50代女性/聴覚障害・高次脳機能障害・失語症)

私も、聴覚障害のある友人の話す声が好きでした。
本人がコンプレックスに思っていても、周りはそうは捉えていないということはよくありますよね。

 

まとめ

私のコンプレックスは、手掌多汗症であることです。
書類はシナシナにしてしまうし、握手をする時は緊張してもっと汗が出てしまって、人に触れるのが苦痛でさえありました。

ある日、盲ろうの方に触手話で挨拶をした際、「手汗かいててごめんなさい」と謝ったところ、「○○さんの手はしっとりしてて覚えやすいですね!」と言っていただきました。
自分にとってのバリアをそんな素敵に言い換えてくれるなんて…些細な会話でしたが私は嬉しくて泣きそうだったのを覚えています。

短所は長所の裏返し、と言いますが、自分では短所ばかり気になってしまって、なかなかよく捉えられないものです。
周りのいいところを発見して、少しづつ誰かのバリアをバリューに変えていけたら素敵ですね。

ミライロ・リサーチでは、障害がある方のお声をブログ記事として社会に発信していきます。
皆様の興味関心あるテーマをピックアップし、アンケートを配信していますので、どしどしご意見等をお寄せください。


「あなたの声が未来をつくる」
ミライロ・リサーチリサーチモニターに登録(無料)

障害についてもっと知りたい方へ。
ユニバーサルマナー検定
詳しくはこちら