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2020年07月27日

電車の優先席の理想の話

ミライロ

こんにちは、ミライロ社員です。

今回は、ミライロが運営する調査サービス「ミライロ・リサーチ」に登録している、障害があるモニターさんに「優先席で困ったこと、うれしかったこと」をお伺いしました。
その中で、「理想の優先席」に関するコメントを見つけたので、最後にご紹介します。


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優先席での困った出来事

今回寄せられたコメントの中で特に多かったのは、「見た目で判断された」「ヘルプマークを知らない人が多い」等、認知の低さに関するものでした。

杖をついている方、マタニティーマークを付けた女性、ご年配の方…
優先座席を必要としていると見た目で分かる方ではなく、見た目ではわからない、けれども優先席を必要としている方は、周囲の目線に悩んだり、理解を得られない場合もあるようです。
どのような方が必要としているのか、今一度考えてみる必要がありそうです。

ヘルプカードを持っているけどあまり認知されていないのか、わかっているけど無視しているのか、譲ってくださる方が少ない。(40代男性/肢体不自由)

●息子は見た目にわからない障害(骨の病気)があるが、電車内で立っていることができないため座らせると、「子どもなんだから立っていなさい」と他人から言われることがある。ヘルプマークはつけているものの、わかってもらえないことが残念だった。(40代女性/肢体不自由)

内部疾患だが、優先席を利用すると、周囲から変な目で見られる。(40代男性/肢体不自由・内部障害)

見た目の年齢で判断され、座るべきでないと言われた…家に帰って泣いた。(40代女性/肢体不自由)

イメージ写真 ヘルプマーク

 

優先席でのうれしかった出来事

●手術したばかりの時、電車やバスで立っているのが辛かったのだが、周りの乗客が気づいてくれて優先席を譲ってくださった。年配の方も多く、とてもありがたかった。(40代女性/肢体不自由・聴覚障害)

●たまに、車椅子に据わっていても、 「どうぞ!」って座席を譲られることがある、座席には座れないけど、その気持ちがありがたいです‼️ (40代女性/肢体不自由)

イメージ写真 電車の優先席ステッカー

 

電車内で席を譲る光景はたまに目にします。
カバンの横についている小さなマークに気づいて譲る方がいると、なんだかあったかい気持ちになりますよね。

不特定多数の方が利用する、公共の場だからこそ、思いやりの気持ちを忘れたくないものです。

理想の優先席とは

●最近は車いすスペースも広く取ってくれたり、車いす複数人でも利用できたりして良くなってきてると思う。(20代女性/肢体不自由)

最近は車いすを利用する方や、ベビーカーを利用する方用のスペースを確保している車両が増え、ハード面の利便性も少しづつ上がってきています。

ソフト面だけでなく、ハード面でのユニバーサルデザイン化の推進は、障害のある方の外出をさらに後押ししそうです。
複数人の車いすユーザーが電車でお出かけ、なんてことも容易にできるようになるかもしれませんね。

多様化・高齢化が進む今、そのような整備は急務と言えるでしょう。

●「障害者は優先席にのみ座るべき」と思っている人が多いと思う。優先席が満席の場合は立っていなければならない。優先席以外の座席ではあまり譲ってもらったことがない。(40代男性/肢体不自由・精神障害)

●某市営地下鉄のように全席優先席というのは、皆が譲り合いや助け合いの精神で素晴らしいことだと思う。本来であれば、優先席に限らず、人と人が譲り合えるのが一番最適であると考えている。(20代男性/視覚障害)

とはいえ、ハード面の整備は時間もお金もかかります。
ハードは変えられなくても、ハートはすぐにでも変えることができます

優先席だから譲る、普通席だから譲らないでもなく、また、見た目で判断するわけでもなく、正しい知識をもって、必要な人を見つけたらさっと譲れる、かっこいいユニバーサルマナーが一般化することが理想ですね。

まとめ

私は電車に乗ると、妊娠していた時の姉や脚の弱い祖父を思い出すことがあります。
もし、姉が満員電車で悪阻に耐えていたら…祖父が揺れる電車によろけていたら…
大切な人が快適に過ごせる環境を、まずは自分から作っていきたいですね。

記事中に出てきたユニバーサルマナー“自分とは違う誰かの視点に立ち行動する”ために重要なマインドとアクションです。詳しく学んでみたい方はこちらから

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