2018年1月30日(火)、 テレビ東京「日経スペシャル ガイアの夜明け」にて、ミライロ・リサーチに登録する障害のあるモニター様にご回答いただいたアンケートの一部が取り上げられました。
アンケートテーマは「日常生活でのお困りごと」。障害種別を問わず、たくさんの方々にご回答いただきました。ご協力ありがとうございました。
今回のレポートでは、お寄せいただいた意見の一部をご紹介いたします。
・対象者:ミライロ・リサーチ登録モニター
・調査方法:WEBアンケート
・アンケート実施期間:2018年1月13日~2018年1月18日(有効回答数:382名)
全体の約7割が障害を理由に日常に不便を感じることが多いと回答
Q普段の生活の中で障害を理由に不便と感じることに出くわすことが多いと感じますか?

障害種別により内容は異なるが、「公共交通機関」で困りごとがあるとの回答が多かった
障害別のお困りごとランキング
<肢体不自由>
- 公共交通機関に不便を感じる
- トイレに不便を感じる
- 障害者用の駐車場に不便を感じる
<視覚障害>
- 公共交通機関が知用しづらい
- 案内看板がわからない
- すぐに助けを呼べない
<聴覚障害>
- 公共交通機関を利用した時に情報が入ってこない
- コミュニケーションに不便を感じる
- 音声情報がわからない
<内部障害>
- 見た目に分かりにくい障害のため、理解されにくい
- バリアフリーではなく、移動・利用しづらい
以下、障害種別における「公共交通機関」でのお困りごとと、要望の一部を紹介いたします。
肢体不自由がある方のお困りごと
公共交通機関に不便を感じる(52名)
・電車に乗るときは、駅員さんに簡易スロープをお願いするが、大抵、電車を数本見送る。駅員さんの連絡が上手くいかず、改札で一時間ほど待ったこともあり、不便だと感じる。特に、初めて使用する駅や路線は目途が立てられず困る。(肢体不自由、手動車いす、電動車いす、20代女性)

ご要望 ~ハードもハートもバリアフリーな駅の創造~
・将来的には、自動でスロープが出るか、ホームと段差がフラットになると助かる。また駅員さんに頼らなくても良いように、介護ヘルパーのリポート制限をなくし、必要な場面で手伝ってもらえるような仕組みや制度があるうと良い。資格がなくても、移動だけサポートしてくれる方がいると、重度の障害があっても通学・通勤の選択肢が広がる。(肢体不自由、手動車いす、電動車いす、20代女性)
・すべての面でのバリアフリー化の実現は難しいと思う。けれど改善可能だと思われるものは当事者が意思表示をしていくことで改善されることもあると思う。(肢体不自由、手動車いす、杖、10代女性)
視覚障害がある方のお困りごと
公共交通機関に利用しづらい(3名)
バスや電車の行き先が分かりにくくて困る。切符の行き先、値段もわかりにくいことが多い。(視覚障害、ルーペ、50代女性)

ご要望 ~案内表示方法の改善や、音声案内の充実~
・バスの場合、行き先案内放送をしっかりしてほしい。(視覚障害、ルーペ、50代女性)
・公共交通機関の細かい操作は高齢者にも分かりにくいと思う。詳細が分かりやすいように表示や公開を工夫してほしい。(視覚障害、ルーペ、その他拡大読書器、40代女性)
・スマートフォンの音声案内とうまくリンクしてどの駅なのか、何番のホームなのかの情報を、簡単に入手出来たら良いなと思う。(視覚障害、白杖、ルーペ、40代男性)
聴覚障害がある方のお困りごと
公共交通機関を利用した時に情報が入ってこない(8名)
公共交通機関の事故やトラブルによる遅延や、発車ホーム変更などの情報が音声でしか発信されないこと。さまざまな工夫はしているが、情報から取り残されることは、時には命に関わる。緊急避難ベルや放送も同様。(聴覚障害、補聴器、その他人工内耳、40代女性)

ご要望 ~文字情報の充実~
・どこでも文字で情報を得られるようにしたい。緊急時用の赤ランプなど、視覚ですぐに情報を察知できる工夫がほしい。(聴覚障害、聴導犬、補聴器、40代男性)
・全ての情報が文字で表示されるシステムや工夫があると良いなと思う。(聴覚障害、補聴器、その他人工内耳、40代女性)
・ホームで駅員が周囲の情報を伝えくださると嬉しい。また、掲示板など、文字情報がすぐに入手できる場所に設置してあると良い。(聴覚障害、50代女性)
・緊急時に電話でやり取りできたり、問い合わせできることも大切だが、メールでもやり取りできる環境だと安心できる。(聴覚障害、補聴器、20代その他)
利用傾向と導入意欲 ― 潜在需要の高さが示す導入の必然性―
調査結果サマリー
1.全体の約7割が障害を理由に日常に不便を感じることが多いと回答。
2.障害種別により内容は異なるが、「公共交通機関」で困りごとがあるとの回答が多かった。
今回の調査では、障害種別によりお困りごとは異なるものの、困りごとの多くは、「公共交通機関」で発生することがわかりました。2020年東京オリンピック・パラリンピックを契機として、様々な企業や団体がバリアフリーを整備していく中、各自治体もその動きを加速させています。
ミライロ・リサーチが事務所を構える東京都渋谷区では2018年6月27日に「渋谷駅周辺地区バリアフリー基本構想」の策定を発表しました。これは、渋谷駅周辺地区において、公共交通機関、建築物、道路、公園等の面的・一体的なバリアフリー化を推進するもので、「高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律」(バリアフリー法)に基づいて策定されました。
具体的な取り組みとして、2018年5月末から、障害当事者や高齢者の視点で街の課題を抽出し、改善方法を検討する「まちあるき点検」がスタートしました。区の職員や障害当事者、学生ボランティアなどが一緒になって街の「バリア」を点検する様子はラジオでも取り上げられています。
高齢者や障害者、ベビーカー利用者など、多様な方々が存在する今日、このような動きを促進するには障害当事者の生の声が必要不可欠です。今後もミライロ・リサーチでは、障害当事者の声を社会に届ける活動を続け、皆さまと一緒に、誰もが安心して暮らせる社会をつくっていきたいと考えています。
たくさんのご回答ありがとうございました。
今後ともミライロ・リサーチをよろしくお願いいたします。



